納骨堂には何人まで入れるのか、ご存知ですか?
納骨堂は、新しいお墓として選ばれる方が増えています。
しかし、納骨堂がいっぱいになってしまったときには、どうしたらよいのか心配な方も多いのではないでしょうか。
本記事では、納骨堂がいっぱいになった時の対処法について解説します。
また、納骨堂の種類による人数制限や、契約時に気を付けるべき注意点についても触れていきます。納骨堂を安心して利用するためにぜひ、本記事を参考にしてください。
目次
納骨堂には何人まで入れる?
納骨堂には何人入れるかについて解説します。
お墓の定員は法律で決まっていないため、何人入れるかは選んだ納骨堂によって異なります。購入した納骨堂によって納められる遺骨の数が決まるため、納骨堂の種類とそれぞれに入れる人数を把握したうえで、選ぶことが大切です。
お墓の定員は法律で決まっていない
「墓地埋葬法」はお墓の設置に関する法律ですが、1つのお墓に入る人数の決まりはありません。
お墓の大小によって入る人数は限られてはきますが、法律上の定員は設けられていません。
先祖代々のお墓で祀る世代についても決まりはありませんが、長い間受け継がれているお墓ほど遺骨の数も多くなるでしょう。
そのため、お墓の定員は個々のお墓によって異なります。
納骨堂の種類と入れる人数
納骨堂の種類によって、納められる遺骨の量が異なります。
ここでは、5種類の納骨堂の特徴と納められる人数について解説します。
どの納骨堂が自分の家族に合うか、考えてみましょう。
自動搬送式納骨堂
自動搬送式の納骨堂は「マンション型」や「カード式」の別名でも呼ばれます。
自動搬送式納骨堂の特徴は、遺骨が入った骨壺が参拝スペースまで運ばれることです。
遺骨は、普段は別の場所に保管されています。
参拝者は、専用のICカードを受付に通すだけでお参りができます。
また、コンピューターで管理されているため、セキュリティが高く安心です。
自動搬送式納骨堂では、約8人のご遺骨を納められます。
ロッカー式納骨堂
ロッカー式納骨堂は、名前の通りコインロッカーが並んでいるような納骨堂です。
骨壷を納められるように区分けされた棚が並んでいます。
ロッカー式納骨堂では、それぞれに扉が設置されている「ロッカー式」と、扉が設置されていない「棚式」の2つのバリエーションがあります。
ロッカー式納骨堂に入れる人数は、一般的に約1〜4人、最大で約8人です。
ロッカー式納骨堂は墓石のないタイプのため、比較的費用が安いことが特徴です。
しかし、スペースがそれほど大きくなく、少人数向きの納骨堂です。
今後、遺骨が多くなることが想定されたり、思い出の品も一緒に納めたりしたいといった希望がある場合には、他のタイプの納骨堂も検討した方がよいでしょう。
位牌式納骨堂
位牌式納骨堂は、ひな壇状の棚にご位牌を置く形式です。
基本的に遺骨は個別に保管されますが、位牌と遺骨を収めた骨壷を共に保管されることもあります。
また、位牌は同じ規格のもので揃えられており、基本的には骨壺や位牌が並べられているだけです。
そのため、費用は他の納骨堂と比べると安い傾向にあります。
位牌式納骨堂に入れる人数は、1つの位牌に1人が基本のため、個人でしか利用できません。
仏壇式納骨堂
仏壇式の納骨堂は上段が仏壇スペースであり、下段がご遺骨を収蔵するスペースとなっています。
仏壇スペースは、遺影やお供え物用を置く場所として利用されることが一般的です。
仏壇式の納骨堂は、納骨できるスペースが広く、何世代に渡って利用することができます。
特に大型のものでは、約10人分を納骨でき、家族の遺骨を一つの納骨堂で供養できることがメリットです。
費用は、仏壇スペースの広さや装飾によって異なります。広いスペースや豪華な装飾のある納骨堂は、一般に費用が高くなる傾向があります。
墓石式納骨堂
墓石式納骨堂とは「室内墓地」ともいわれます。
通常屋外に建てる墓石を納骨堂内に建てたものをいいます。
墓石は比較的小ぶりですが、献花やお線香を供えることができ、一般的なお墓と同じようにお参りも可能です。
しかし、墓石式納骨堂は墓石を使用するため、価格が高くなることがあります。
墓石式の納骨堂へ納骨できる人数は、仏壇式と同様に比較的多く、約6名〜8人です。
納骨堂がいっぱいになった時の対処方法
納骨堂がいっぱいになった時の対処方法について解説します。
納骨堂に納骨するスペースがなくなった場合、大きく分けて2つの対処法があります。
一つ目は、これまで利用していた納骨堂をそのまま使う方法です。
この場合、遺骨を小さなサイズにして再度納骨し、納骨堂内に納骨できる場所をつくります。
二つ目の対処法は、新たにお墓を建てる方法です。
一般的なお墓であれば、「カロート」と呼ばれる遺骨を納める場所に空きがあれば、追加の納骨が可能です。
そのため、お墓を建てることも一つの選択肢となります。
新しいお墓を用意するという意味では、改葬という方法もあります。
これは、他のお墓へ遺骨を移すことや、別の納骨堂へ遺骨を改葬することを指します。
どの方法を選ぶかはご家族の状況によって異なりますので、慎重に考えてみてください。
では次に、2つの方法について詳しく解説します。
粉骨して小さな骨壺に納める
納骨堂がいっぱいになった時の一つ目の対処方法は、粉骨して小さな骨壺に納めることです。
この方法では、遺骨を納めるスペースを効果的に使用できます。
粉骨とは遺骨を細かく砕くことで、2.3〜3寸、4寸程度の骨壷に収まるサイズになります。
骨壺のサイズが小さくなるため、納骨場所を空けることができ、多くの遺骨を納められるのです。
遺骨の粉骨は、自分でしても問題はありません。
ハンマーやすり鉢などを用いて自分ですることもできますが、多くの人は遺骨を扱うことに慣れていないでしょう。
遺骨を粉骨するサービスを行う業者があるので、難しい場合は依頼することをおすすめします。
粉骨して小さな骨壺に納める方法には、注意点があります。
納骨人数を決められた納骨堂では、追加納骨ができない可能性があるため注意が必要です。
一方で、人数制限のない納骨堂であれば追加納骨も問題ありません。
他のお墓へ改葬する
納骨堂がいっぱいになってしまった場合の2つ目の方法は、他のお墓へ改葬することです。
新しいお墓を建てる、別の納骨堂への改葬や合葬墓への埋葬など、さまざまな選択肢があります。
ただし、改葬には手続きや周囲の同意が必要なこともあるため、注意が必要です。
他のお墓の改葬では、新たにお墓を建てることが考えられますが、新しいお墓を建てるには土地や費用に関する準備が必要です。
しかし、人数制限がないため、今後も複数の遺骨を納骨する予定ならば選択肢の一つになるのではないでしょうか。
また、現在利用している納骨堂より、納骨できる人数の多い納骨堂や人数制限のない納骨堂に改葬し、お墓の問題を解決できます。
合葬墓という複数の遺骨を一つの墓にまとめて埋葬するお墓への改葬もできます。
合葬墓は新しくお墓を用意する必要がなく、費用も抑えられますが、知らない複数の遺骨と一緒に納骨されることを理解しておきましょう。
最後に、自然葬(散骨)という方法も選ぶことができます。
散骨は、亡くなった方の遺骨をパウダー状にし、山や海に撒くことです。
お墓や納骨堂がいっぱいになった場合、さまざまな選択肢があります。
慎重に考え、周囲の同意を得ながら進めましょう。
納骨堂を契約するときの3つの注意点
納骨堂を契約する際には、いくつかの注意点があります。
納骨堂には収容人数が決まっている場合が多いため、家族や親族の人数に合わせて適切な納骨堂を選ぶことが重要です。
また、納骨された遺骨が合祀される時期も重要な要素です。
遺骨の合祀は、施設によって特定の時期や条件などが設けられており、それに応じて行われます。納骨堂を契約する前に、合祀の時期や方法について確認しておきましょう。
最後に、災害時の対応についても注意が必要です。
納骨堂は地震などの災害に対しても安全な施設であるべきです。地震対策や非常時の遺骨の取り扱い方など、災害時の対応についても十分な情報を得ておきましょう。
注意点を押さえ、慎重に選ぶことで、長く安心して利用できる納骨堂を見つけられるでしょう。契約前の十分な調査と比較検討を行い、ご自身やご家族に最適な納骨堂を見つけてください。
では、3つの注意点について詳しく解説します。
納骨できる人数を確認
1つ目は、納骨できる人数を確認しておくことです。
納骨堂の多くは納骨できる人数の制限があります。
後から納骨できない人が出てこないように、契約前に確認しておくことが必要です。
納骨できる人数は納骨堂ごとに異なるため、複数の納骨堂を比較することが大切です。
現在、お墓に入る予定の人数だけではなく、将来的にどれくらいの人数が納骨する可能性があるのかも考慮しておきましょう。
遺骨が合祀される時期
遺骨が合祀される時期は、納骨堂によって異なります。
通常、ご遺骨を納骨した後、一定の期間が経過するとご遺骨を骨壷から取り出し、合祀墓へ埋葬することが行われます。
合祀墓は、複数のご遺骨を一つの墓に合祀する場所です。
合祀が行われる時期については、納骨堂の規定や契約内容をよく確認しましょう。
また、合祀時には遺族の方々への連絡や説明が必要となることがありますので、その点も注意しましょう。
建物の維持管理や災害時の対応
建物の維持管理や災害時の対応は、納骨堂を契約する際に重要な注意点です。
契約書などに明記されていることが多いため、しっかりと確認しましょう。
納骨堂は長期間使用する施設のため、建物の維持管理は欠かせません。
例えば、建物の老朽化やトラブルが発生した場合には、修繕工事が必要となります。
その際、利用者に修繕費用が負担されることがあるので、事前に契約内容をよく確認しましょう。
次に、災害時の対応についてです。火災や地震などの災害が発生した際には、納骨堂に収めている遺骨に対する適切な対応が求められます。
契約時には、災害時の対応方法や連絡先などが明記されていることが一般的です。安心して利用できる納骨堂を選ぶためにも重要なポイントです。
最後に、修繕工事は納骨堂の建物が老朽化し修繕が必要な場合に、利用者に費用の負担が求められるケースがあります。修繕工事に伴う費用の詳細や負担額については、契約時に明確にされていることが望ましいです。
追加の費用の負担がないかも、契約前にしっかりと確認しましょう。
建物の維持管理や災害時の対応、修繕工事などは、納骨堂を契約する際に重要なポイントとなります。
納骨堂の契約時には、埋葬人数の確認が大切
お墓は納められるスペースがあれば納骨ができますが、納骨堂は人数で制限されることがおおくあります。
また、同じ納骨堂のタイプでも施設によっては制限される人数が異なるため、比較検討したうえで選ぶことが大切です。
ゆめみどうは、参拝時の予約は不要で、専用の参拝カード1枚でお参りができる納骨堂です。
納骨堂の種類はコンパクトタイプから個室タイプまで、ご希望に沿った納骨堂を選んでいただけます。
また、他の納骨堂からの改葬の相談も承っていますので、納骨堂をお探しの場合にはお問い合わせ下さい。